スーパーツール(5990)の銘柄分析

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今回は、大阪府堺市で各種作業工具のほか、クレーンおよびクランプなどの吊具を製造販売している会社「スーパーツール」を調べます。

目次

スーパーツールの事業内容

創業時より作業工具の製造に着手。以来順次新製品を開発し国内・海外で販売使用されています。工具・クレーン・吊クランプ・吊フック等において、独自の技術で取組む開発型企業です。 特に、工具では国内同業他社に比べ、ラチェットレンチの品揃えが充実しています。工具みた感じ、個人で使う工具というより、プロの現場でつかうものイメージですね。

大きく分けると、金属製品事業と、環境関連事業の2つがありまして、昔からやってる主要事業は、金属関連事業の方。ただし、メインの金属関連事業が渋すぎる事業のせいか、新たな収益ドライバーとして環境関連事業にも力を入れてきている様子です。


↑事業系統図。1603年度、有報より。

金属製品事業

金属関連事業は、レンチなど一般作業工具、治工具類及び吊クランプ、クレーンなどの荷役運搬用省力機器を主要製品として、土木建設業界、鉄鋼業界、造船業界、電子機器業界など、各産業界の生産拠点において、作業効率と生産性の向上に貢献しています。これらを、開発製造販売しています。主要市場は、国内、アジアおよびヨーロッパです。後述しますが、比率的には日本で80%超のようですね(これは、環境関連事業も含まれているか)。

環境関連事業

環境関連事業の内容は、太陽光パネル等の環境関連商品の仕入、販売及び施工。100%子会社の「スーパーツールECO」でこの事業を行っています。また、販売施工だけでなく、平成26年3月より、自社での太陽光発電による売電事業を開始しているとのこと。

売上など、各指標推移

時価総額:約44億円
株価:428円
売上:約80億円
営業利益:約8億円
経常利益:約7億円
純利益:約4.6億円
予一株配当金:18.00円
予配当利回り:4.20%


↑指標一覧。


↑過去10年の貸借対照表。


↑過去10年の損益計算書。


↑過去10年のキャッシュフロー。


↑営業利益率推移。


↑経常利益率推移。


↑EPSの推移。


↑セグメント別売上と利益。売上ベースでみると、環境関連事業結構あるなーと思うけど、利益ベースでみるとほとんど金属事業ですね。環境事業は、据付にも力を入れてきているとはいえ、ベースは仕入れて販売なので、売上は高くなるが利益は高くなってないって感じですかね。


日本がほとんど。続いて韓国ですね。

考察

配当利回りも良いですし、PER、PBRなどの指標をみても割安な感じはあります。

かぶ1000さん流、ネットネット指数では、
1000正味流動資産:32,389,000
1株正味流動資産:3.11
ネットネット指数:137.50

となり、とくにキャッシュリッチな感じではないですね。PBRで割安に見えてるのは、時価総額約44億円に対して、有形固定資産の

建物及び構築物(純額):約5.5億
土地:約40億
機械装置及び運搬具(純額):約10億

あたりが大きいのでしょう。

金属関連事業は、初期コストがかかる割に、対して売上の伸びもなさそうなので、新規参入障壁は割と高く今後も堅実に推移するのではないかと予想。IOTトルクレンチとかも出すようなので、IOT銘柄と間違われて買われ、その後「あれ、よく見ると割安優良企業じゃない?」みたいな感じで注目されるという可能性が0.1%くらいありそうですね笑。

売電事業では、大阪府内にある3カ所の発電所が安定的に稼働し、収益の安定化に寄与いたしましたとあり、売電もしている様子。社内に単結晶太陽光パネルを使用した発電設備(25キロワット/H)及び多結晶太陽光パネルを使用した発電設備(20キロワット/H)をそれぞれ設置し発電環境と発電量、太陽光パネルの精度、発電能力等の研究・検証を継続しているとのことです。

また、主要取引先5社で全体売り上げの50%を超えるという、特定販売先への依存度が高い状況にありますね。

作ったものは、ほとんど商社におろしてる感じですね。つまり、販売は商社依存。

ライバルは、ロブテックス、前田金属、KTCあたりでしょうか。トルクレンチでいえば、東日製作所あたりもですかね。

環境関連事業につきましては、大阪府河南町及び柏原市に設置した3ヵ所の発電所は順調に稼働しており、収益
の安定化に寄与しておりますが、環境関連事業を取り巻く環境は、厳しさを増しております。この環境関連事業に
加え、当社グループのさらなる発展のための新規事業にも取組む方針であります。

平成29年3月度の決算短信に、上記のような記述があり、環境関連事業に加えて何かまたやる様子。正直、個人的には太陽光パネルもどうなんだろなーと思っている節があり、上記の新規事業がどんなものになるのかは心配の種。パネル設置や据付などは、自分らの工具も使えるだろうし、その現場のフィードバックも開発側に伝われば、新規工具開発とのシナジー効果もあるのかなとも想像したりできますが、あんまり本業と無関係なものには進んで欲しくはない気がしますね。

指標的には割安ですし、利益面は結構硬そうですので、配当利回りが良い株価で買い付けることができれば、良さそうな銘柄な気がします。株価が変動なく、売上も変動ない場合は、配当だけ受け取り続けられますしね。

配当性向はだいたい40%程度。利益が伸びた場合は、増配もあるでしょうか。増配なければ、株価が十分にあがってれば売却というのもありですかね。増配がきたら、株価も配当も増えて万々歳ですから、利益面、ビジネス面で問題なさそうなら鬼ホールドしておけばいいのではないですかね。

2017年3月に、営業CFが大幅マイナスになっており、内訳みると

– 売上債権の増減額
– 前渡金の増減額

の影響の様子。これがなんなのかだけ、ちょっと確認したいところですね。

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この記事を書いた人

2017年5月、種銭1000万円で再々スタート(それ以前の成績は、-60万の損失程度)。2027年までに億り人に。軌跡をリアルタイムに記します。

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